JP Circularity in the Built Environment 2025

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改修事業コス ト全体の約 60% は、建築資材が占め る と見積も られている。改修事業市場が 2050 年ま でに 3.9 兆米 ドルに達する と予測される中、建築 資材市場はおおよそ 2.3 兆米 ドルに達する と見込ま れ、改修事業において建築資材と部材が果たす重 要な役割を浮き彫りにしている。 改修事業はエネルギー節減に欠かせない一方で、 2 つの課題を抱え ている 。第 1 にバージン原料の 採掘、第 2 に、まだ機能的寿命が残存する可能性 のある建築資材の除去、交換によ って生じる廃材 だ。国連環境計画(UNEP)の「Global Resource Outlook(世界資源についての展望) 」では、 「建 築資源の採掘は 1,000 億トンという 2020 年のレベ ルから 2060 年までに 60% 近く 増加し、1,600 億ト ンに達する可能性がある」と している。これは、 「持 続可能な開発目標(SDGs) 」 、特に「つく る責任つ かう責任」を掲げる目標 12 から大き く 逸脱する18。 既存建築資材の保持、再利用、リサイ クル、用途 転換、といったアプローチを取るサーキュラ リテ ィ を導入すれば、新たなバージン原料の採掘や廃棄 物の発生を減らすこ とができるため、建築資源の利 用効率や活用度を高めるこ とができる。持続可能性 の分かりやすいメ リ ッ トに加え、改修事業で循環性の高いアプローチを採用するこ とで、建物資産のダ ウンタイム(非稼働時間)を短縮し 、従来型の改 修事業よりもコストを抑えることができる。 これには、 「現場から救出した」建築資材や、よ り レジリエンス が高い地域密着型のサプライチ ェーンを活用する。 循環型の改修プロジ ェ ク トによ って 、地域の雇用機 会の新たな創出も可能である。具体的には、建物 資産メンテナンス、現場での建築資材の再資源化、 地域ベースの改装などの分野が対象となる19。北米 およびヨーロッパだけでも、ネッ トゼロ建物への移 行から、 200 万件以上の新規雇用と、 のべ 1 億 4,100 万人年を超え る雇用の創出が見込まれる20。この取 り組みは地域経済を活性化し、労働力の育成にも貢 献 するだろう。 また、新築工事ではしばしば、既存建築物の解体が 必要になる。何種類もの建築資材が混在した廃材 が生じ、 その分別には時間もコス トも非常にかかる。 サーキュ ラ リテ ィ を取り入れた改修事業は実現への ハー ドルも低く 、地域環境の破壊も抑制する可能性 がある。取付器具、 照明、 冷暖房設備、 屋根材といっ た建築コンポーネン トは個別に取り外しができるた め、分別作業の負担も比較的軽い。改修事業におけ るサーキ ュ ラ リ テ ィ の重要性 建造環境におけるサーキュラリティ : 改修事業の新たな可能性を切り拓く 8
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