JP Circular Transformation of Industries 2025
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本白書の調査では、能力共有ソ リ ューシ ョ ンを活用
して経済価値を創出している企業は、その実現にあ
た り 、以下のよ うな戦略を実施しているこ とが明ら
かになっている。
事業戦略の一環と し て 、能力共有ソ リ ュ ーシ ョ
ンを調整す る部門横断的な権限の創設
能力共有ソ リ ューシ ョ ンを構築するには、人材や資
金の活用が不可欠である。調査による と、調査した
企業の約 65% で、組織的要因(例えば専用の時間
を割り当てるなど)と、財務上の検討事項(特に高
額の先行投資と継続コス ト)を大きな障害と認識し
ていた。共有モデルを、既存のビジネスモデルに
おける革命と考えれば、事業戦略と緊密に連携する
ものでなければならず 、部門横断的な権限に加え、
社内全員の発想の転換が必要になる。企業のリーダーは部門やレベルの枠を越え てメ リ ッ トを周知し、
場合によ ってはインセンテ ィ ブ制度を調整しなけれ
ばならない。
製品寿命の延長と共有に向けた設計
活用する資産の価値を最大限に高め、最新技術を
使った共有デバイスを顧客が利用できるよ うにする
には、 必要に応じて製品のメンテナンス、 修理、 ア ッ
プグレー ドを行う必要がある。企業は既存事業での
業務能力を生かして自社製品の寿命を延ばし、レン
タルで利用しやす く して 、製品性能を向上させる必
要がある。また、循環型の製品設計は、モジ ュー
ル化が可能で製品の使用事例の幅を広げるこ とが
できるため、能力共有モデルを経済的な方法で実
施していく 上での大きなイネーブラーになる。AB
アジレン トは 2013 年に中古製品の事業ラインを立
ち上げ、その後、約 5 年前に中国でレンタル事業
を開始。2023 年末には米国にも事業を拡大した。
この新規ビジネスモデル確立のイネーブラーは 寿命延長に関する既存能力であ り 、必要な能力が
すでに利用できる状態だったために、立ち上げコ
ストを削減することができた。
データから学びを引き出すこ とによる、資産価
値の最大化
予知保全や処方的メンテナンス、その他のデータに
基づく サービスは、共有資産の耐用年数を延ばすこ
とで、価値を最大化するこ とができる。また、製品の
利用度を高め、 維持コス トを削減するこ とによ っても、
活用する資産の価値を最大に高めるこ とができる 。 インターネッ トに接続された装置では、さ らに使用
状況や顧客データを抽出し(規制で認められている
場合) 、製品設計の改善や、企業がダイナミ ッ ク プ
ライシング(変動価格)モデルを提供する際に使う
ことができる。このようなインターネッ ト接続による
サービスが社内で提供できない場合、企業は技術
プロバイ ダーと提携する必要がある。C
エネルギー管理とオー トメーシ ョ ンのグローバル
企業、シ ュナイ ダーエレク ト リ ッ クは、エネルギー ・
アズ・ア・サービス(EaaS)の提供を通じてサー
キュラー・トランスフォーメーションを実証してい
る。同社は、マイクログリ ッ ドを自社の IoT プラッ
トフォームである「EcoStruxure」に統合するこ と
で、共有エネルギー資産の運用を効率化。資産寿命を延ばすこ とが可能になった。これは、エネ
ルギーのレジリエンスを高め、顧客の先行投資を
軽減し、持続可能性を向上させるこ とで価値を創
造するアプローチである。この循環型戦略では、
環境問題に対応するだけでなく 、新たなサービス
に基づく ビジネスモデルを通じて収益成長を推進
している。
産業のサーキュラー・トランスフォーメーション: 真の経済価値を解き放つ
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