JP Putting Skills First 2024
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はじめに
スキルや人材不足は、現代社会および経済が直面
する重要な課題だ。業務に役立つスキルがなけれ
ば企業の成長は鈍り 、経済的繁栄は阻まれ、個人
の可能性を最大限に発揮するこ とができなく なる。
雇用主はこれまで、学歴や経歴さえあれば求めら
れるスキルの穴は埋まる と考え てきた視野の狭さを
見直すべきだ。このやり方では人材不足の解消は
見込めず、本来なら職場で大きな利用価値のある
多く の人材が締め出されて しま う。
スキルを最優先にした「スキルフ ァ ース ト」の
アプローチでは、ある人材が特定の職種について
適切なスキルとコンピタンスを備えているかを重視
し、どのよ うにスキルを身に付けたかは問わない。
2023 年に発表した前回のレポー ト『スキルを最優
先に:行動のためのフレームワーク』では、スキ
ルフ ァース トのアプローチに必要なイネーブラーと
ア クシ ョ ンについて述べた。この中で、分析対象と
した 18 の経済圏で 1 億人以上がスキルフ ァ ース ト
のアプローチからダイレク トに恩恵を受ける可能性
があるこ とが分かった。なぜなら、彼らは今の仕事
では非正規雇用であるか、働きたいのに就業でき
る希望も見込みもないため職探しを諦めているか
らである。
その続編となる本レポー トでは、スキル最優先の
ソリューションがもたらすメリッ トを雇用主と従業員
の両方が最も享受しやすい、5 つの具体的介入機
会を示す。また、独立した専門家パネルが選んだ、
スキルファーストの「ライ トハウス(灯台=指針) 」
である個々の事例にもスポッ トライ トを当てる。
最後に、スキルフ ァ ース トのアプローチ導入の成功
に欠かせない要因について、重要なポイン トを提
案する。本レポー トは、世界経済フ ォーラムの「仕事の未来
レポー ト」および PwC の「グローバル従業員意識
/ 職場環境調査『希望と不安』 」からの最新データ
を使用して作成。こ う したデータをもとに、人材に
関 するトレンド、 そ れ にスキ ルファーストのアプ ロー
チが最も役立つと考え られる分野について、世界
各国の企業や従業員から寄せられたインサイ トをま
とめた。
特定のスキル需要が目ま ぐる し く 変動しつつ錯綜す
る未来の雇用市場を乗り切るには、人材獲得のダ
イナミ ッ クなアプローチ導入が不可欠である。スキ
ルベースの雇用戦略といったソ リ ューシ ョ ンがあれ
ば、企業は日々生じるニーズにも俊敏に対応し、
イノベーシ ョ ンの最前線に立つこ とができる。スキ
ルフ ァース トのアプローチによ って従業員や企業は
華々 しい成果を上げ、さ らに広い社会とのつながり
に貢献することもできるだろう。より多くの人が成
功機会にア クセス しやす く なれば、このアプローチ
は労働力の中でインクルージ ョ ンと ダイバーシテ ィ
を高める強力なツールになるだろ う。
労働力不足の解消、スキルギャ ッ プの是正、そ して
未来の仕事のためのスキルを従業員が身に付ける
こ とが、レジリエンスと生産性の高い労働市場を作
る鍵となる。本レポー トが行動を起こすき っかけと
なる と同時に、世界中の組織がスキルフ ァ ース トの
理念を積極的に取り入れ、それがさ らなる生産性、
包摂性、繁栄につながるこ とを願ってやまない。
ス キ ル フ ァ ー ス ト:
効率的かつ公平な労働市場構築の機会
2025年2月
ス キ ル フ ァ ー ス ト: 効率的かつ公平な労働市場構築の機会 3
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