JP Putting Skills First 2024
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労働市場のデータを見る と 、スキルベースのアプ
ローチを採用や人材管理に導入するこ とで、大きな
チャ ンスの獲得が可能だという こ とが分かる。本レ
ポートで示した数々のライ トハウスは、スキルファー
ス トのアプローチを実践した成功例である。これら
の方針や取り組みから学び、規模の拡大を図れば、
経済にも社会にも利益がもたらされるだろ う 。官民
の雇用主が成功するための要因を以下に整理する。
1. リ ーダーシ ッ プに よ る支援: スキルファーストの
アプローチには、リーダーシッ プの支持や規範
が必要である。その際、スキルの内容は事業部
門の間で共有する。スキルやスキルギャ ッ プに
関するデータの定点観察を行う こ とで、 リーダー
は学習と能力開発のビジネスインパク トを追跡
し、常に説明責任を果たし、スキルフ ァ ース ト
のアプローチを展開する際に情報に基づいた意
思決定ができる。
2. ビジネスニーズとの整合: スキルギャ ッ プが生
産性とビジネス変革の大きな障壁になっている
と報告する企業が増え ている。スキルフ ァ ース
トのアプローチを取る際、人事プロジ ェ ク トで
はなく 、ビジネス変革の鍵と して捉えるべきだ。
スキルフ ァ ース ト戦略では、現実的なビジネス
ニーズと市場の優先順位が基盤になく てはなら
ない。そこ では、スキルの指標がよ り視野の大
きな組織目標、例えば生産性の向上や採用手法
の効率化に結び付いている。
3. 指導者の効果的なコ ミ ュ ニケーシ ョ ン: スキル
フ ァ ース ト戦略は数年にわたるプロセスだ。経
営刷新キャ ンペーンを効果的に展開するには、
スキル習得がもたらす変革力について定期的な
コミ ュニケーシ ョ ンが必要である。これは ト ッ プ
ダウン(経営陣からの指示) とボ トムア ッ プ(従
業員からの働きかけ)の両方から行われなけれ
ばならない。成功している組織では、 事業の様々
な部門を代表する変革チャ ンピオンや支持者の
ネッ トワークを作り 、組織内にプログラムの熱心
なサポーターグループを立ち上げている。
4. データと評 価 の 繰り返し: 多くのスキルファース
ト・ライ トハウスが、スキルギャ ッ プ、ア クテ ィ
ブユーザー、学習時間、コース修了率、社内外
の流動性などの指標を定期的に追跡している。
従業員と雇用主はデータを見れば、どのスキル
ギャ ッ プが足かせとなっているかを発見し、そ
のギャ ッ プを埋める現実的な方法を特定できる。
フ ィ ー ドバッ クは、共通のフ ォーム、または関係
ステークホルダーの定期的なチ ェ ッ クによ って集
められ、改善を図り続ける。外部監査や内部評
価も、こ う した繰り返しに役立てられ、開発が
必要な特定の分野が具体的に示される。
5. 規模拡大にテ ク ノ ロジーを駆使:ほとんどのイニ
シアチブは、対象を絞ったパイロッ トから始まる
が、目的に沿ったテク ノロジープラッ トフ ォーム
やツールを全従業員が利用できれば、スキルの
透明性と可視性が最大限に高められる。大多数
のライ トハウスは、個々に合わせてカスタマイ
ズされた、 またはベンダー統合型のテク ノロジー
でスキルとスキルギャ ッ プを追跡し、スキルプ
ロファイルを構築し、それらをアップスキリング
またはリスキリング・イニシアチブと連携させて
規模拡大を図っている。このプロセスは、事業
部門と人事部門が共有し、実用的かつ最新の状
態に保つ必要がある。組織の拡大に伴い、 何千 ・
何万人もの労働者のスキルギャ ッ プを追跡する
作業は倫理的で安全かつセキュ アな AI がサポー
トしてもよいだろう。
6. 政 府と教 育セクターのリーダーシップ: 第2章 で
詳述したスキルファーストのライ トハウスの多く
は、教育機関、政府省庁、スキル育成機関を
中心に進められている。雇用側だけではなく 、
よ り広い範囲を網羅した教育システムや公的制
度も、スキルフ ァース トのアプローチへの転換
を支援しなければならない。その中で従来のシ
ステムを補完し、経済全体の人材ニーズを満た
し、将来の労働力への投資を行うべきである。 成功の鍵 2.3
ス キ ル ファースト: 効率的かつ公平な労働市場構築の機会
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